OVFテンプレートのファイルについて使うものは知ってたけど、どのファイルが何の役目をするか知らなかったので、調べてみました。
OVFテンプレートとは、仮想マシンの構成情報とデータを複数のファイルに分散して保存する仕組みです。
.ovf ファイル
- OVF(Open Virtualization Format)は、仮想マシンの構成情報をXML形式で記述する標準フォーマットです。
- このファイルには、CPU、メモリ、ネットワークアダプタ、ディスクの割り当て、電源管理、その他の仮想ハードウェアの仕様など、仮想マシン全体の設定が含まれます。
- OVFファイルは、デプロイ時にESXiなどの仮想化プラットフォームが読み込み、正確な仮想環境を再現するための「設計図」として機能します。
.vmdk ファイル
- 仮想マシンのディスクイメージを格納するファイルで、実際のオペレーティングシステム、アプリケーション、ユーザーデータなどが保存されています。
- .vmdkは、ディスクの内容そのものを保持する「フラットファイル」と、ディスクの構造や属性を記述する「ディスクリプタファイル」に分かれている場合があります。
.nvram ファイル
- このファイルは、仮想マシンのBIOSまたはEFIの設定状態を保持します。
- 実際の物理マシンにおけるCMOSの役割に近く、仮想マシンの初期化時に必要な設定情報(起動順序やハードウェア初期化状態など)が保存されています。
.mf ファイル(マニフェストファイル)
- .mfファイルは、OVFテンプレート内の各主要ファイル(.ovf、.vmdk、.nvramなど)のチェックサム(ハッシュ値)を記録しています。
- これにより、ファイルが転送中や保存中に改ざんや損傷がなかったか、整合性を確認するための手段として利用されます。
まとめ
- OVFテンプレート全体の構成:
- .ovfファイルが仮想マシンの設計図として機能し、仮想ハードウェアの詳細な設定情報を提供します。
- .vmdkファイルが実際のディスクイメージを格納し、OSやデータを保持します。
- .nvramファイルがBIOS/EFIの状態情報を保持し、仮想マシンの起動に必要な初期設定を補助します。
- .mfファイルは整合性検証のための補助ファイルであり、デプロイ時の実行や構成には直接影響しない場合が多いです。


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